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第205回 世界地歴編(2025年2月)

2025.2.14 update
キーワード 書誌表示 編著者名 『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所 発行年月 掲載頁
アッシリア 参考文献 山田重郎 『アッシリア人類最古の帝国』 筑摩書房 2024.6 p348-340
アメリカ外交 文献紹介 ヘリングGC 『アメリカの対外政策史 上 植民地時代から第一次世界大戦』 彩流社 2024.8 p11-22b
アメリカ教育 文献一覧 樋口とみ子 『リテラシー教育はどうあるべきか : 現代アメリカにおける概念の相克から読み解く』 ミネルヴァ書房 2024.8 p229-266
アメリカ政治 参考文献 中林美恵子 『混乱のアメリカと日本の未来』 マイナビ出版 2024.11 p261-262
アラブの春 参考文献 大稔哲也 『「アラブの春」のアクチュアリティ : エジプト1月25日革命を中心にみるグローバリゼーション下の日常的抵抗』 山川出版社 2024.7 p10-23b
アルカイダ 参考文献 ライトL 『倒壊する巨塔 : アルカイダと「9.11」への道 下』 白水社 2024.7 p18-30b
EU 参考文献 井上典之 『EUの現在地 : 揺らぐ法秩序の動態』 信山社 2024.6 p155-157,
174-175
イギリス王室 参考文献 ロウV 『廷臣たちの英国王室 : 王冠を支える影の力 』 作品社 2024.9 p405-403
イギリス史 引用文献一覧 稲上毅 『近世イギリスの誕生 下』 東信堂 2024.9 p491-538(1213-1260)
イスラエル・アラブ紛争 参考文献 コリンズL* 『おおエルサレム! : アラブ・イスラエル紛争の源流 下 新版』 KADOKAWA 2024.7 p1-10b
イスラム 参考文献 水谷周 『イスラームの精神世界 : 生きがいと癒し』 国書刊行会 2024.11 p278-286
イタリア建築 参考文献目録 ボッロミーニF 『建築作品集 : イタリア・バロックの建築書 : セバスティアーノ・ジャンニーニ版』 中央公論美術出版 2024.8 p368-396
イラン 参考文献 小川光一 『イランを知る : その誇りと抵抗』 キャラバン 2024.8 p303-304
インカ 参考文献 渡部森哉 『インカ帝国 : 歴史と構造』 中央公論新社 2024.5 p379-359
インド詩 参考文献 高橋孝信 『パットゥパーットゥ : 古代タミルの「十の長詩」』 平凡社 2024.10 p457-450
インド政治 参考文献 湊一樹 『「モディ化」するインド : 大国幻想が生み出した権威主義』 中央公論新社 2024.5 p272-252
韓国政治史 参考文献 永野慎一郎 『秘密資料で読み解く激動の韓国政治史』 集英社 2024.7 p247-249
キリシタン 参考文献 鬼束芽依 『創られたキリシタン像(イメージ) : 排耶書・実録・虚構系資料』 西南学院大 2024.8 p46,55,59,63
サハリン 参考文献* 工藤信彦 『「樺太・紙の記念館」にむけて : 記憶を歴史に』 石風社 2024.5 p294-295,
304-307
シーア派 参考文献 平野貴大 『シーア派 : 起源と行動原理』 作品社 2024.5 p11-27b
真珠湾 参考文献 半藤一利 『「真珠湾」の日 新装』 文藝春秋 2024.7 p502-504
西洋美術史 参考文献 佐藤直樹 『東京藝大で教わる西洋美術の謎とき』 世界文化社 2024.9 p287-284
世界史古代 参考文献 本村凌二 『地中海世界の歴史 4 辺境の王朝と英雄 : ヘレニズム文明』 講談社 2024.10 p248-251
ゾルゲ事件 参考文献 名越健郎 『ゾルゲ事件80年目の真実』 文藝春秋 2024.11 p263-266
第一次世界大戦 参考文献 石津朋之 『軍事史としての第一次世界大戦 : 西部戦線の戦いとその戦略』 中央公論新社 2024.11 p462-452
台湾企業 引用文献 呉介民 『同盟から決別へ : グローバル資本主義下の台湾企業と中国』 三元社 2024.10 p527-549
台湾政治 参考文献 渡辺将人 『台湾のデモクラシー : メディア、選挙、アメリカ』 中央公論新社 2024.5 p324-316
中国共産党 参考文献 三品英憲 『中国革命の方法 : 共産党はいかにして権力を樹立したか』 名古屋大出版会 2024.9 p493-501
中国語 参考文献 飯田真紀 『広東語の世界 : 香港、華南が育んだグローバル中国語』 中央公論新社 2024.6 p242-245
中国思想 参考文献 村山吉廣 『中国の思想』 筑摩書房 2024.10 p278-282
朝鮮思想 参考文献 川原秀城 『朝鮮朱子学 : 退渓心学と栗谷道学』 東京大出版会 2024.8 p715-719
朝鮮人 参考文献 小泉和子 『ポッタリひとつで海を越えて : 在日コリアンの生活誌』 合同出版 2024.9 p317-325
ドイツ史 参考文献 川嶋周一 『独仏関係史 : 三度の戦争からEUの中核へ』 中央公論新社 2024.9 p284-253
東洋史 参考文献 河内春人 『ユーラシアのなかの「天平」 : 交易と戦争危機の時代』 KADOKAWA 2024.8 p419-429
南北戦争 参考文献 小川寛大 『南北戦争英雄伝 : 分断のアメリカを戦った男たち』 中央公論新社 2024.11 p259-257
日韓関係 参考文献一覧 小針進* 『日韓の未来図 : 文化への熱狂と外交の溝』 集英社 2024.8 p250-254
日中戦争 参考文献 戸部良一 『ピース・フィーラー : 支那事変和平工作史』 筑摩書房 2024.10 p442-455
日朝関係史 参考文献一覧 池内敏 『徳川幕府朝鮮外交史研究序説』 清文堂出版 2024.5 p515-529
ハマス 参考文献 川上泰徳 『ハマスの実像』 集英社 2024.8 p283-284
百年戦争 史料文献目録 中村美幸 『百年戦争下のパリでひとびとはどう生きたか : 『パリ一市民の日記』(1405-49)から読み解く』 ミネルヴァ書房 2024.6 p307-318
フィリピン人 参考文献 高畑幸 『在日フィリピン人社会 : 1980~2020年代の結婚移民と日系人』 名古屋大出版会 2024.5 p287-302
フランス史 資料 カリファD 『〈ベル・エポック〉の真実の歴史』 法政大出版局 2024.9 p50-55b,
59-67b
米ロ関係史 参考文献 佐藤優 『米ロ対立100年史』 宝島社 2024.6 p222-223
満洲事変 参考文献* 纐纈厚 『忘れられた無差別爆撃 : 検証・錦州爆撃』 不二出版 2024.11 p274-293
南アジア史 参照参考文献 中田琴子 『インド亜大陸史話』 東京図書出版 2024.11 p556-562
モンゴル史 参考文献 楊海英 『モンゴル帝国 : 草原のダイナミズムと女たち』 講談社 2024.7 p378-373
ユダヤ人 参考文献 カリマーニR 『ヴェニスのユダヤ人 : ゲットーと地中海の500年』 名古屋大出版会 2024.6 p12-24b
ヨーロッパ経済史 参考文献 玉木俊明 『ユーラシア大陸興亡史 : ヨーロッパと中国の四〇〇〇年』 平凡社 2024.7 p245-251
リトアニア 参考文献 ジーカスA 『大使が語るリトアニア』 星海社 2024.9 p214-222
ローマ(古代) 参考文献 青柳正規 『皇帝たちの都ローマ : 都市に刻まれた権力者像』 筑摩書房 2024.9 p453-452

凡 例

  : 他件名・書誌表示・編者略
 〈 〉 : 書誌部分編者
 p1-3b : 後付部分に書誌があって、頁付がある場合
 3pb : 後付部分に書誌があって、頁付がない場合
  : 図書単行書誌
 ks : 菊判
 46s : 四六判
 p7」 : 第7頁1頁のみのもの
 89p : 全頁
 prr : 各章末


編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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