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第205回 件名編(2025年2月)

2025.2.14 update
キーワード 書誌表示 編著者名  『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所 発行年月 掲載頁
『赤毛のアン』 参考文献 松本侑子 『赤毛のアン論 : 八つの扉』 文藝春秋 2024.11 p279-282
空き家 参考文献 田村誠邦* 『建築・まちづくりのための空き家大全』 学芸出版社 2024.11 p229-230
アライグマ 引用文献 淺野玄 『海を渡ったアライグマ : 人気者がたどった道』 東京大出版会 2024.11 p1-9b
医療英語 参考文献 森口理恵 『学び方と訳し方のコツを知る医薬翻訳教室 : ワンランク上の訳文にする70のポイント』 イカロス出版 2024.11 p254-255
演劇 参考文献一覧 中村義裕 『平成演劇史事典』 東京堂出版 2024.11 p596-598
音楽 参考文献 井手口彰典* 『新しい音楽が息づくとき : 一〇〇年前の日本のざわめきを読む』 春秋社 2024.11 p1-8b
音声処理 引用参考文献 大淵康成 『音源分離・音声認識』 コロナ社 2024.11 p204-218
画家 参考文献 河野沙也子 『日本画家小譚 : マンガで読む巨匠たちの日常』 青幻舎 2024.11 p182-183
化学 引用文献 フォン・ヒッペルFA 『化学が世界を変えた : 歴史を動かした化学の物語』 ニュートンプレス 2024.11 p566-607
参考文献 小林文明 『雷 改訂増補』 成山堂書店 2024.11 p126-127
機械学習 参考文献 Deisenroth,MP 『機械学習のための数学』 共立出版 2024.11 p391-404
幾何学 参考文献 小松和志 『タイリングで実感する幾何学 : どんな形で敷き詰めることができるか』 技術評論社 2024.11 p181-185
きのこ 参考文献資料 増野和彦 『森のきのこを食卓へ : 里山で、家で、おいしく楽しむ小規模栽培』 築地書館 2024.11 p251-249
経営計画 参考文献 音部大輔 『君は戦略を立てることができるか : 視点と考え方を実感する4時間』 宣伝会議 2024.11 p270-274
経済数学 読書案内 藤間真* 『経済数学の羅針盤 : 解析学・大学院入試問題解題』 現代数学社 2024.11 p235-237
芸術と社会 参考文献一覧 加須屋明子 『芸術と社会 : 表現の自由と倫理の相克』 中央公論美術出版 2024.11 p249-256
経絡 参考文献 木戸正雄 『経絡系統治療システム〈VAMFIT〉 : だれでもできる経絡的治療 新版』 医歯薬出版 2024.11 p197-199
皇室 参考論著 安田政彦 『平安時代の親王と政治秩序 : 処遇と婚姻』 吉川弘文館 2024.11 p159-160
高齢者 参考文献 門賀美央子 『老い方がわからない』 双葉社 2024.11 p250-251
国号 参考文献 冨谷至 『日本国号と天皇号の誕生と展開 : 再論『漢倭奴国王から日本国天皇へ』』 臨川書店 2024.11 p242-247
国際商法 参考文献 吉澤卓哉 『国際保険取引の法的課題 : 海外直接付保規制と保険契約準拠法』 信山社 2024.11 p223-234
祭礼 引用参考文献 中西仁 『神輿舁きはどこからやってくるのか : 京都にみる祭礼の歴史民俗学』 昭和堂 2024.11 p195-203
参考文献 オメーラM 『女たちがつくってきたお酒の歴史』 草思社 2024.11 p445-432
産業革命 読書案内* アレンRC 『産業革命 : 起源・歴史・現在』 白水社 2024.11 p11-24b
社会科学 参考文献 美馬佑造 『入門社会「科学」方法論 続』 晃洋書房 2024.11 p173-174
食生活 参考資料 キム・ヤンヒ 『北朝鮮の食卓 : 食からみる歴史、文化、未来』 原書房 2024.11 p306-302
女性 参考文献 春成秀爾 『始原のヴィーナス : 旧石器時代の女性象徴』 同成社 2024.11 p371-386
数理物理学 参考文献 香山正憲 『平面波基底の第一原理計算法 : 原理と計算技術・汎用コードの理解のために』 内田老鶴圃 2024.11 p223-226
政治・行政 参考文献 岩崎育夫 『現代アジアの民主と独裁 : なぜ民主主義国で二世指導者が生まれるのか』 中央公論新社 2024.11 p262-264
製紙業 参考文献 上田雅弘 『日本の製紙業における合併効果 : 生産性と効率性の計量分析』 ミネルヴァ書房 2024.11 p303-323
性的虐待 引用文献* 櫻井鼓 『「だれにも言っちゃだめだよ」に従ってしまう子どもたち : たくみに手なずける「ずるい言葉」』 WAVE出版 2024.11 p150-153
生と死 文献一覧 ウォルターT 『近代世界における死』 法政大出版局 2024.11 p1-30b
精密機械 参考文献 藤沼知久 『3次元設計手順の課題解決と3DAモデル・DTPDによるものづくり現場活用』 日刊工業新聞社 2024.11 p238-242
葬儀業 参考文献参考資料 吉川美津子* 『最新葬儀業界の動向と仕組みがよ~くわかる本 : 業界人、就職、転職に役立つ情報満載!』 秀和システム 2024.11 p276-278
創造性 参考文献 開本浩矢* 『クリエイティビティ・マネジメント : 創造性とは何か 改訂』 白桃書房 2024.11 p211-241
多胎児 参考文献 日本多胎支援協会 『ふたご・みつごの安心!妊娠・出産・子育てブック : 多胎育児の基礎知識と使える制度・ノウハウ』 翔泳社 2024.11 p174-175
探究学習 参考文献一覧 佐藤賢一 『ハテナソンの本 : 「問いづくり」への旅』 新評論 2024.11 p196-197
鉄道 参考引用資料 松尾定行 『昭和百年おもいでの夜行列車 : 遠くまで、喜びの朝へ』 彩流社 2024.11 p257-258
天文学 参考資料 近世歴史資料研究会 『日本科學技術古典籍資料 天文學篇14-2 天文暦書解題 改訂・増補』 科学書院 2024.11 2pf
動物倫理 文献表 久保田さゆり 『動物のもつ倫理的な重み : 最小主義から考える動物倫理』 勁草書房 2024.11 p5-18b
秘密結社 参考文献目録 田仲一成 『中国の秘密結社と演劇』 知泉書館 2024.11 p406-408
屏風絵 参考文献 小助川元太* 『帝鑑図と帝鑑図説 : 日本における勧戒画の受容』 勉誠社 2024.11 p396-400
物理学 参考資料 藤田貢崇 『「なぜ・どうして」からはじめる物理学』 培風館 2024.11 p175-176
文芸批評 ブックリスト 赤井浩太* 『批評の歩き方』 人文書院 2024.11 p262-269
ヘビ 参考文献 小島瓔禮 『蛇の神 : 蛇信仰とその源泉』 KADOKAWA 2024.11 p297-322
法制史 参考文献 ピリーF 『法の人類史 : 文明を形づくった世界の秩序4000年』 河出書房新社 2024.11 p368-354
民事訴訟法 邦語文献* 浅香吉幹 『アメリカ民事手続法 4版』 弘文堂 2024.11 p187-191
民俗学 参考文献一覧 野本寛一 『新修民俗語彙』 柊風舎 2024.11 p652-654
薬学 文献 日本病院薬剤師会 『周術期の薬学管理 改訂3版』 南山堂 2024.11 p277-284
流体力学 参考文献 Kirby,BJ 『マイクロ・ナノ流体力学』 森北出版 2024.11 p533-541

編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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